60. あの世とこの世の距離〜雨と川のエレジー〜(59:03〜59:58)
小川を渡り、御神体へ入っていきます。
今回のポイント
小川が小川とは言えない幅になっている。
ここから先はあの世
霧が立ち込める中、瀧は御神体に向かいます。御神体周囲の坂の上では雨音がかなり強めでしたが、坂を下って平地を歩くときは少し雨音が弱まっているようです。感情の高ぶり、切迫感などと雨音の強さが連動しているようにも思いましたがそうではないかもしれません。
カクリヨの手前の小川まで来ました。37回目の投稿では小川と言える感じでしたが今回は雨により増水していて、川幅がとても広くなっています。
©︎2016「君の名は。」製作委員会
川幅は大切な人との距離と捉えられるかもしれません。37回目の投稿の段階では、夢を見れば瀧は三葉と入れ替わる→会うことができたので距離は近いと言えるでしょう。しかし今は隕石の事故により夢の中でも会えず、瀧と三葉(カクリヨ=あの世)の距離が遠いことを象徴していそうに思いました。
足を滑らせつつも小川を進む瀧、御神体を目指します。この時は右から左に進み左端に御神体が描かれている構図です。あの世に向かう→未来方向に進んでいます。
御神体の中で
御神体の中に入る瀧、しかしここで厳密には御神体に入る描写はありませんでした。御神体に入る→あの世に入る→死ぬという事、と捉えると、37回目の投稿でも書いた伏線が少し活きてきます。瀧はこの後死なないので御神体に入る描写はなく、37回目の投稿の時に三葉たち3人は隕石事故で亡くなってしまうため御神体に入る描写があったと考えられます。
ちなみに御神体の出入りに関しては今後再度登場します。
以前三葉と入れ替わった瀧が運んだ口噛み酒を見つけます。3年経過していることもあり苔に覆われていますね。右が四葉のもの、左が三葉のものだそうです。以前に口噛み酒を置く描写はなかったので、お供えされた口噛み酒の描写はここが初です。
もし左右どちらが三葉のものか忘れてた場合の展開は気になりますが今回はここまで。
今回のまとめ
・雨音は感情の高ぶり加減。
・川幅は大切な人との距離。
・御神体に入るということはあの世に行くということ。