【君の名は。】を1分ずつ解析する!

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59. 雨の中に浮かぶ御神体〜夢と現実、晴れと雨の対比〜(58:02〜59:03)

夢で見た御神体を見つけます。

 

今回のポイント

夢の中で御神体に来たときと今回の天気の違い。

 

雨宿り中

突然の雨で雨宿り。そこで瀧はスマホの地図と紙の地図を照らし合わせて現在地を確認します。紙の地図は2013年度版、つまり隕石が落ちる前の地形が描かれています。これを参考に、記憶の中の御神体の所在と現在地を照らし合わせていると思われます。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

ラーメン吉野のご主人から受け取った弁当はおにぎりだったようで、瀧は地図を見ながら食べます。おにぎりの海苔の巻き方は上の図のようになっています。この形状の場合、弁当箱の底にはおにぎりの海苔が巻かれた辺が接地していると思われ、おにぎりを掴んだまま持ち替えることなく口に運べば上の図のようになります。個人的には海苔が巻かれた辺を下に持ち替えて食べたくなるのですが、この辺は好みでしょうか?

一葉さんの言葉を思い出す

おにぎりを食べながら、瀧はふと右手首を見ます。そこには東京を出る際に身に付けた組紐が。ここで瀧は 35回目の投稿での夢の中で聞いた一葉さんの言葉、結びや時間の説明を述べています。この言葉と共に映し出されているのが雨に濡れる蜘蛛の巣と紅葉です。『ねじれて絡まって時には戻ってまた繋がって』という結びのことを蜘蛛の巣で連想させていると思います。また紅葉は一葉さんが結びについて語っている時の背景に写っており、その情景との対比かなと思います。一葉さんの説明時は天気が良かったですがここでは雨。同じ説明でもその時の意味の重要性、緊張感などの違いを天気で対比しているように思いました。 

遂に御神体を発見

山道を歩き続け、瀧はついに御神体を発見します。夢の中で三葉、四葉、一葉さんの3人で御神体に到着した時 (36回目の投稿) は天気がとても良かったですが強い風が吹いて何かの予兆を感じさせていました。今回は強い雨。すでに悪いことが始まっているような印象を受けます。

夢の中で見た御神体が瀧の目の前に現れ、顔を擦りながら夢ではないことを確認します。そして御神体に向けて斜面を降りていきます。そしてその背景に映る糸守湖と新糸守湖。これの意味するところは・・・考えておきます。。。 

今回のまとめ

スマホの地図と2013年版の紙の地図を並行して扱っている。

・瀧はおにぎりのどの角、辺から食べ始めるか気にしない派。

・夢の中で御神体を見たときと今回との気候の違いと状況の違いの対比。

 

 

 

58. 目は口ほどに物を言う〜不穏な天気と糸守湖〜(56:59〜58:02)

瀧は御神体を目指します。

 

今回のポイント

ラーメン吉野のご主人の眼。

 

奥寺センパイが目覚めると

朝、目が覚めた奥寺センパイ。寝巻きが緩んで胸元チラリしているのはPTA等からお咎めは無かったか気になるところですが置いといて、テーブルのメモを見つけます。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

ちなみにこの日はおそらく2016年10月23日(土)だと55回目の投稿から推測できます。勝手についてきた二人に1万円置いていくなんて、何だかんだでお世話になったという感謝の表れでしょうか。。

 

お弁当を包むさるぼぼ

瀧はラーメン吉野のご主人の車に乗せてもらい、御神体がある場所に向かいます。湖と走る車が描かれるシーンでは車が右から左、未来方向に進んでいます。

ちなみにこの車は9回目の投稿でも登場している車と思われます。結局この時に登場した理由は謎です。。。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

隕石が降ってきた糸守湖の西側を走っているようです。地図に注目すると「新糸守湖」の文字が。隕石によってできた湖に付けられた名称でしょう。そんな糸守湖の横の森の中を走って御神体へ。しかし天気が怪しくなっています。不穏な展開、困難へ立ち向かうことの象徴にもなるのかなと思います。

車を降りる時、ご主人から弁当を渡されます。岐阜ご当地キャラのサルボボの敷物に包まれています。ここでご主人は瀧に「あんたの絵は良かった」とタバコ片手に言っていますが、この時ご主人は眼を開きます。ここ以外で開いているのは店舗で瀧が糸守という単語に反応した時です。ご主人が糸守に関して感情が揺さぶられる瞬間、眼を開いているように書かれているのではないかと思います。

 

御神体を目指して

車を降りた瀧は去っていく車に一礼し、御神体を目指して山道を進みます。すると突然の雨が木の葉を揺らし、一気に降り始めて瀧を襲います。走った瀧は雨を凌げる場所を探し、岩陰に逃げ込みます。

 

今回のまとめ

・勝手についてきた2人にも瀧は感謝している。

・隕石によってできた湖は新糸守湖。

・ラーメン吉野ご主人の眼の開きは、感情の揺さぶられを表す。

 

 

 

57. 半分の月再び〜瀧と三葉の絶望と希望〜(56:00〜56:59)

引き続き、瀧と奥寺センパイの会話。

 

今回のポイント

また月が半月になっている。

 

組紐から辿る記憶

一葉さんによる組紐の説明を奥寺センパイに話す瀧、表現は多少違えど、35回目の内容とおおよそ同じです。話をしていると、それがキッカケになったのか何かを思い出します。記憶は芋づる式に呼び起こされるというようなことも言いますからね。思い出したのは御神体のある場所。一葉さんが組紐の表すものを話してくれたのは御神体に向かう道中でのことで、それを思い出したようです。その様子を見た奥寺センパイ、まだ瀧が探している人に執着しているように見えたのか、心配しているご様子です。

 

夢の中で呼びかけられる

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

非常口のライトと消火栓のライトに照らされる宿の廊下、建物の年期を感じられます。左側化粧室の奥のカーテンは窓でしょうか?床の反射の描画が細かい仕事されています。その次のシーンは月夜ですが、月は左側が欠けた半月です。46回目の投稿でも半月は登場していますがその時は右側が欠けた半月でした。左側、すなわち未来側が欠けたのは瀧の悪いことの暗示、ここでは三葉が見つからない、思い出せないなどに繋がるのではないでしょうか。しかし右側 (過去側)の月は輝いてるので三葉の存在や今後見つかる可能性を示唆しているのではないでしょうか。 若干強引な気もする。

3人の部屋では司と奥寺センパイは布団で寝ていますが、瀧は窓際のスペースで寝落ちしてしまったようです。カメラは「このへん?」と瀧が地図に書いた箇所を映し、右腕の組紐にスッと動きます。この二つの関連を感じさせていそうです。そして4回目の投稿で三葉の夢であった「…覚えて…ない?」という会話が聞こえてきたようで、そこでハッと目を覚まします。障子越しですが、瀧が右手の組紐を見つめるのがわかります。おそらくここで何か決意しているのではないかと思います。

そして朝。奥寺センパイが目を覚ますと…

 

今回のまとめ

組紐は時間を表すと言っていた人がいて、御神体の位置と関連があることを瀧が述べた。

・この日の月も半月。

・三葉の声を夢で聞いた。

 

 

 

 

56. 現実と記憶を繋ぐ赤い紐〜製鉄と組紐の狂詩曲〜(55:00〜56:00)

部屋に奥寺センパイが戻ってきました。

 

今回のポイント

右腕の組紐

 

奥寺センパイへ謝罪

部屋に戻ってきた奥寺センパイ、司が風呂に向かったことを瀧に告げます。そのセンパイに、おかしなことばかり言っていたことを謝罪する瀧。当初は勝手について来た二人を迷惑そうに思っていましたが、最終的にはついて来てくれて良かったと思っているのではないかとも予想します。

急遽取った宿とのことでしたが、ちゃぶ台にポットがある畳のお部屋で少々時代を感じますが、テレビは薄くて近代を感じます。地デジ化の波には逆らえなかったようです(このシーンの段階で地デジ化してから約5年3ヶ月経過してますが)。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

 

組紐から辿る記憶

糸守の書物に目を通す奥寺センパイ、糸守ではどうやら製鉄も行われていたようで、地図を見るに湖の東側で盛んだったと思われます。

そして次ページを見ると組紐のページ、奥寺センパイも思わず「綺麗…」と声を漏らします。組紐でも模様がそれぞれ違い、糸守独自の模様があるようですね。瀧の腕にも組紐ありますね。それについて尋ねられると、「ずっと前に人から貰って」と瀧は答えます。御守り代りにつけていると言っていますが、個人的に思うこの映画の主題「結び」を踏まえると、この糸守の地に瀧がいるならばこの組紐をつけていなければおかしいと思います。47回目の投稿でも少し触れていますが、瀧に組紐を渡した三葉を探しに来ているのですから。。。

奥寺センパイの問いをきっかけに考え始める瀧、問いにより記憶が蘇りかけたように思います。それを見て奥寺センパイはお風呂に入ってくるよう勧めますが瀧の考え事は終わらず。すると、組紐を作る人から聞いたという話を始めます。作る人とは三葉の祖母、一葉さん。彼女いわく組紐は「時間の流れそのもの」だ、と。

 

今回のまとめ

・お宿は地デジ化対応済み。

・糸守は製鉄や組紐で有名。

・糸守に三葉を探しに来たのだから、瀧が組紐を身につけていなければおかしい。

 

君の名は。

君の名は。

 
小説 君の名は。

小説 君の名は。

 

 

 

55. 辛い心を持つのは瀧だけではなく〜二人の人間模様と恋模様〜(54:01〜55:00)

瀧の記憶が曖昧になる頃…

 

今回のポイント

今まで瀧に起こっていた出来事についての予想。

 

瀧のお話の真偽

司と奥寺センパイの会話の続きから。瀧を好きだったと言った直後、奥寺センパイは少し真面目トーンかつ少し寂しげに話し始めます。瀧が言うことはおかしいが、誰かとの出会いが瀧を変えたのだ、と。41回目の投稿の時は瀧に好きな子ができたと奥寺センパイは予想していますが、その予想した人物と同一人物を想定していると思われます。

その子との出会いが瀧を変えたと奥寺センパイは言っていますが、自分が好きだった人(瀧)が別の人の影響で変わっていく姿を見るのは物悲しい気分になるでしょう、

 

瀧の記憶が…

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

一方部屋にいる瀧、図書館から引き続き本で糸守のことについて調べているようです。スマホを手にする瀧、ここで日付が表示さ3人が糸守を訪れた日が2016年10月21日(金)と判明します。平日に行ったんですね予想外でした。入れ替わりが無くなってから3週間ちょっと経過した時のことだったようです。

改めて日記アプリを見るとデータは全て消えていて、うなだれます。今まで追い求めていたものが存在しないと知り、それが一体何だったのかと考え始めます。今までのことは全て夢で、糸守はニュースを見たから、と考えています。それ以外の解としては幽霊というのを挙げています。瀧自身に見覚えのない入れ替わりの痕跡が存在していたことを説明するには良い理由かもしれないです。しかし流石に幽霊は非現実的です(入れ替わってる段階で非現実的なんですが) 瀧の妄想というのも挙げていますが、入れ替わりの痕跡がある以上妄想とも断言できないと思います。しかし窮地に追い込まれている人間は正常な判断はできず、さらに自分へのダメージを軽減するようにバイアスをかけて自身に言い聞かせます。そういう意味では幽霊のせいだったり妄想ということにしたりするのは精神面的に間違ってないようにも思います。

 

そしてふと気付きます。三葉の名前を思い出せないことを…数時間前まで図書館で調べていた人の名前を…

そのタイミングで扉をノックする音が。

 

今回のまとめ

・奥寺センパイは結構寂しがってる。

・糸守に行った日は2016年10月21日(金)。

・自分へのダメージ軽減の為に今までの出来事を幽霊や妄想のせいにしている?

 

君の名は。

君の名は。

 
君の名は。Another Side:Earthbound 01 (MFコミックス アライブシリーズ)