【君の名は。】を1分ずつ解析する!

【君の名は。】を1分毎に解析・考察してみようと思ったらすごいことになってる

54. カミングアウトは突然に〜民宿で語る司と奥寺センパイ〜(53:00〜54:01)

急遽宿を取ったようです。

 

今回のポイント

奥寺センパイのカミングアウト。

 

宿を取った

瀧たち3人は「民宿 飛騨山荘」というところを宿として取ったようです。その建物が虫の鳴き声と共に約5秒ほど映し出されます。この1分ずつ解析するブログにおいて5秒の枠を使うとは中々長いシーンです。はっきりと場面転換したことを示していたのかと思うのですが果たして。

タバコに火をつける奥寺センパイ、ふぅ〜っと大きく煙を吐きます。タバコ、吸うんですね。そこへ部屋を1部屋しか取れずに謝る司が。女性を気遣う紳士感ありますね。奥寺センパイのスマホ、ライター、タバコへズーム。デザインがオシャレな点もですが、タバコ側面のバーコードを見ると最初が49になっています。バーコードの先頭2桁は日本製品ならば大抵49または45のようで、これが作中でも対応していました。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

司によると瀧は部屋で糸守について調べているとのこと。その話をしながらジュースを買っていますが、この作中の自動販売機のシーンは異様に作画枚数が多くてぬるぬる動く感じがします。

 

瀧の話の真偽

奥寺センパイをマジマジと見る司、タバコを吸うことが意外だったようです。奥寺センパイも最近は吸ってなかったようで、吸いたくなる理由があったのだと思います。私が喫煙しないので想像が難しいですが、やはり瀧のことが気掛かりなのだと思います。

司が瀧の話についてどう思うかを問いかけると、奥寺センパイからは「好きだったんだ」という返答が。その返答の瞬間の司の目の見開き方と手の動きが本当に細かく、不意打ちカミングアウトによる驚きがとてもよく表現されています。奥寺センパイによると、最近、つまり入れ替わりが起こった頃から特に良い子で必死で可愛いとのこと。確かに41回目の投稿辺りで、瀧がいつもと違うという事を言っていましたね。そんな話を聞く司、少し暗い表情になりますがその意味は…

 

 

今回のまとめ

・奥寺センパイはタバコを吸う。

自動販売機の作画はぬるぬるする。

・奥寺センパイは瀧が好きだった。

 

 

 

 

53. 追い求めていたのは夢か現実か〜想定していなかった名前との対面〜(51:59〜53:00)

隕石落下について図書館で調査中です。

 

今回のポイント

名簿に記載された名前。

 

事故概要の確認

資料によると隕石落下は2013年10月4日20時42分だそうです。落下地点周辺の地図を見ると、糸守湖の北側に隕石が落下したようです。そこでは祭りが開催され人が集まっていたようです。51回目の投稿で触れた隕石落下地点はここで確認できました。

ここの図書館は情報検索コーナーというところでPCが使用できるようですね。フリーのWiFiも使えるようで良いですね。

 

被害者名簿の閲覧

情報によると500人以上、実に町の3分の1の人々がこの事故で亡くなられたそうです。奥寺センパイが棚から取り出した「犠牲者 名簿目録」を瀧は見始めます。さて、ここで親沢地区のページを見てみると、名簿は五十音順に並んでいると思われます。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

気になるのは勅使河原と名取、すなわちてっしーとさやちんの名が並んで書かれている点です。2人の家族の名前が書かれていないのはどういうことでしょうか。少なくとも勅使河原父と母の存在は既に示されており、更に勅使河原家は宮水神社付近であることは15回目の投稿で分かっていますので、被害を免れたと考えるのも少々難しく感じます。分かる方は是非教えていただきたいです。

 

語りかけた一葉さん

さらに名簿を読み進めると、宮水一家の名前を見つけます。名簿に名前が書かれているということは三葉たちは3年前に亡くなっているはずで、これについては奥寺センパイも言及しています。しかし数週間前まで三葉との入れ替わりは起こっていました。瀧が顔を上げて鏡を見ると、「あんた今、夢を見とるな?」と一葉さんの声が聞こえます。これが意味する事は、三葉との入れ替わりはすべて夢の中で起こっていて、夢の記憶を辿って三葉を探し求めていた、という事ではないかと思います。その後瀧は「俺は…何を…」と言っていますが、これは実はこのタイミングで夢の記憶が消え始めていて、このセリフは我にかえる様子を表しているのかもしれません。違うかもしれません。

 

今回のまとめ

・隕石は2013年10月4日20時42分に堕ちた。

・名簿に勅使河原と名取が1人ずつ並んで書かれている。

・数週間前まで入れ替わっていた三葉は3年前に亡くなっていた。

 

 

 

 

52. SEが頭を抱えるバグ発生〜記憶と日記の初期化〜(50:57〜51:59)

消えた町、消えた日記。

 

今回のポイント

日記が消える時に文字化け発生。

 

三葉の日記が…

何百人もの死者を出した災害があったことを聞かされた瀧、自分のスマホの日記アプリに三葉の記事があることを告げながらスマホを取り出します。画面にはHuluのアイコンが見えますね。日本テレビの力が働いていそうです。画面を見た瀧、驚きの表情を見せます。同時に突然風が吹き始めます。風は何かが起こること、何か変化することを予感させるものと思っていますが、ここでは三葉の身に何かが起こったことを予感させる表現として使われていると思います。

 

日記が消えるときの文字化け

瀧が驚いたのは、スマホの日記が勝手に消えていく様子を見たからです。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

日記が消える前に文字化けが発生しますが、この原理を真面目に考えてみましょう。コンピュータ内部では2進数を使って0,1のみでデータを表現します。文字も然り。文字を0,1で表現する方法はいくつか存在し(例:sjisUTF-8など)文字コードと呼ばれます。この文字コードの指定を間違えると文字化けが発生することがあります。基本的に一つの日記の中で文字コードが二つ以上使われることは無いと思いますが、今回のシーンの場合は部分ごとに文字化けが発生しますので、何故か一文字毎に文字コードが変更されるような挙動になります。一般的な日記アプリでは文字毎に文字コードを設定できるとは思えないのでかなり特殊な状況です。そのため文字コードが変わったと考えるより、文字が変更されたと考える方が良いかもしれません。

文字化けに見えますが、変わった文字は全角文字で読めるものばかり、ちゃんと0,1で表現することができていて文字は化けていないのです。では何故このようになっているか、それは視聴者に時代と記憶の差異というバグを日記の文字化けとして表現する際にマジの文字化けでは何が起こったか理解できない可能性があり、見たことあるけど使わない記号があることで「意味がわからない」ことが分かる状況を作り出す意図があったのではないかと思います。勝手な妄言です。

 

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

日記の投稿が消えるシーン、タイトルと投稿日が見えますね。最後は10月2日(日)、入れ替わり回数は10回だったようです。42回目の投稿でも触れたことですが、瀧と奥寺センパイのデート日はここからも推測できます。

 

図書館で経緯を調べる

糸守高校を後にし、吉野さんの車で移動する3人。全員窓を見て空気が重い雰囲気です。ここでも車のナンバープレートが映ります。3-52ですね。この数字に意味を見出せなかったので分かった人教えてください。

 

図書館にて隕石事故を調べます。ここで3年前に何があったかを瀧たちが理解すると同時に視聴者に説明します。被害の大きさが資料から伝わってきますね。隕石事故は2013年10月4日(金)、瀧たちのデートの翌日の3年前です。この日が秋祭りだったということが奥寺センパイから述べられています。43回目の投稿あたりで糸守の秋祭りに向かうシーンがあり、その日が10月4日だったようです。

 

今回のまとめ

・風が吹くのは何かの予兆。

・文字化け表現は現実とは異なる。

・隕石が落ちた日、秋祭りは2013年10月4日。

 

 

 

 

51. 町が消えた〜記憶と現実の不一致〜(49:59〜50:57)

糸守に関する衝撃の事実。

 

今回のポイント

記憶の中の糸守の風景。

 

街が無い

瀧が目にした光景、それは糸守町が消え、代わりに湖がもう一つできたような光景。高校の対岸、つまり宮水神社一帯が消えていました。湖岸には、粉々になったアスファルト、潰された家屋や電車などが散乱した状態。電車が潰れる事態は中々ありません。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

カメラがスーっと引き、上空からの景色が映ると、まるで糸守湖が分身したように湖が8の形になっていて、被害の大きさを物語っています。さて、ここでは夕日が正面に見えます。高校は糸守湖の南〜南東辺り位置すると推測できます(後ほど地図でも出てくる)が、そこから対岸を見たときに夕日は見えるのでしょうか?宮水家と朝日の位置関係の描写も合っていた(6回目の投稿参照)ので間違っていないと思いますが気になりました。

 

記憶から呼び戻された糸守

奥寺センパイと司が瀧に話しかけます。糸守が無くなった現状を見て、瀧が探し求めていた場所であることを信じることは困難です。それでも瀧はこの場所であることを断言します。周囲の物をはっきり覚えていると言いますが、司によると糸守は3年前に多くの人が亡くなる災害があり、それを瀧も覚えているだろ?と問いかけます。

この時に気になるのが影です。3人の胸あたりから下に影が写っています。意味合いは分からないのですが、何かあるような気がします…。

3年前に死んだというワードを聞いた瀧、ある光景がフラッシュバックします。マンションから見たティアマト彗星接近の景色です。3年前の出来事で思い出したことがまさにこの彗星の景色だったようです。しかしそれも疑ってしまう瀧、何故なら三葉と日記を用いて情報を共有していたから。それを確認しようとしますが…

 

今回のまとめ

・湖がもう一つ増え、町が消えた。

・胸から下に影が写る描写は意味がある?

・瀧は場所はここで間違えないと断言する。

 

 

 

 

50. 夢で見た光景はその先に〜スケッチの場所の判明〜(49:00〜49:59)

ついに瀧が求めていた情報が…!

 

今回のポイント

ラーメン吉野のご夫妻の存在。

 

ラーメン屋のご夫妻情報

瀧が手にしたスケッチに反応するラーメン吉野の奥さん。スケッチされた湖が糸守湖だということがここで判明します。ご主人にも絵を見せ、糸守湖だということを確証します。ここでラーメン吉野のご夫妻が並びますが、9回目の投稿辺りの選挙演説シーンでラーメン吉野の軽トラックが駐車されていましたが二人の姿を見つけられていません。今回のポイントというより冒頭の伏線回収となりますが、謎です。

さて、糸守という情報を手に入れ、瀧は遂に手がかりを掴んだと笑顔を見せます。しかしご主人と奥さんは笑顔がなく、司と奥寺センパイは糸守という地名を聞いて驚き、それを見た瀧からも笑顔が消えます。そのシーンの中央でハッキリ映るhalf moonのシャツはこの後のシーンを暗示していると思います。後ろで聞こえる野球中継、5人の空気の重さとのギャップが感じられます。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

 

ついに糸守へ

場所は糸守高校の校庭。そこで瀧たちは衝撃的な光景を目にします。本作初見の時も衝撃だったと思います柵や立ち入り禁止の看板があり、日が暮れかけていることや音楽も相まって緊迫した雰囲気です。

立ち入り禁止のテープには復興庁の文字が。これは2012年に期間限定(10年以内?)で設置された庁のようで、東北の大震災の復興の為に設置された庁です。聞き慣れない団体だと思っていましたが、今回調べて勉強になりました。

その立ち入り禁止テープを飛び越えた瀧、そこで目にしたものは…

 

今回のまとめ

・瀧のスケッチは糸守と判明。

・ラーメン吉野ご夫妻は町長選演説にいたのか問題。

・復興庁は2012年に期間限定で設置された。