【君の名は。】を1分ずつ解析する!

【君の名は。】を1分毎に解析・考察してみようと思ったらすごいことになってる

16. 白米、右手で食べるか左手で食べるか。(15:00〜16:00)

儀式の続き、口噛み酒を作る過程までです。

 

今回のポイント

 ご飯を食べるほうの手。

 

儀式の舞

三葉と四葉による舞、結構激し目な動きが多いです。にも関わらず鈴の音はポイントになるタイミングでしか鳴らさないという技術は一朝一夕で身につくものではなく、血の滲むような努力が裏でなされていたと想像します。…いや、校庭での会話を聞くとそうでもないかもしれません。。。

少し気になるのは舞う2人の後ろに待機する一葉さんとお手伝いらしき方々。どのような役割があるのでしょうか。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

予想としては、舞の後に口噛み酒を作る準備をするために待機しているのかなと思いました。

このような舞台を見ると能や狂言などが連想したのですが、能の場合は一葉さんがいる位置辺りで笛や太鼓が鳴り響くと思います。現在はオーディオ機器(カセットテープ?)から音楽が流れていますが、嘗ては生演奏だったのかもしれません。一葉さんが座っているのはその名残なのかな?と妄想は進みます。解析ではなく妄想になってます。

 

口噛み酒を作る工程

 三宝には紙に包まれた白米。 それを右手でつまみ口へと運びます。

手で食べ物を食べるというとインドを思い出します。インドでは右手は聖なる手、左手は不浄の手だそうで、食べる時は右手を使うようです(全ての地域で手を使った食べ方をする訳ではないようです)。インド由来ならば仏教との関連かと思いますがここは宮水神社、この線は無いかもしれないです。

神社では手水で清める習慣がありますが、手水は左手→右手→口→左手と清めます。これはどうも左の方が右より上位と考えられているからのようで、先に左手を清めるようです。それを踏まえると、神様の手前だから下位の右手を使ったとも考えられます。

参考:手水は左手から!意外と知らない神社参拝の正しい作法と注意点(パワースポットライター)

 

口へと運んだ白米を噛み、吐き出し、発酵させるとアルコールになるそうです。作中だけでなく、実際に世界各地で口噛み酒は作られている(いた)そうです。そんなお酒を貰って神様が喜ぶのか気にするさやちん、それを遮るように喜ぶと断言するてっしー。多分てっしーは"三葉の"口噛み酒だから喜ぶというニュアンスを含んでいるように思います。

そこへ三葉のクラスメイト達も現れます。朝の選挙演説に居合わせた3人ですね。丁度口から噛んだ米を出しているタイミングを見たため結構ドン引きしています。伝統とはいえ、実態見るとなったら自分もどう思いながら見るか分からないですね。。。

 

今回のまとめ

・一葉さんは楽器演奏する位置にいる説。

・右手でご飯を食べるのは神道的に意味ある説。

・三葉だから神様は口噛み酒を喜ぶ。

 

 

 

 

15. 儀式の衣装に隠れた意味(14:01〜15:00)

腐敗の匂いがするシーンの続きから、お祭りの儀式会場でさやちんとてっしーが合流するところまでいきます。

 

今回のポイント

宮水家と勅使河原家の位置関係の答え合わせ。

 

現場手伝え

勅使河原父、熱燗追加を頼みつつてっしーに週末現場仕事を手伝うように言います。亭主関白・頑固親父という雰囲気を感じます。 この時のてっしーの表情と目線、父親を良く思っていないオーラがよく出ています。

自室に戻るてっしー。てっしーの部屋には雑誌、謎の機械、怪獣(?)のフィギュア、ブラウン管のモニター等が見えます。雑誌やフィギュアはオカルト関連と思います。モニターはテレビではなくPCでしょうか。モニターの下にフロッピーディスクの挿入口らしきものが見えます。2013年に中々年代物のPCをお持ちのようです。謎の機械は…後々の行動や知識から、アマチュア無線の機材かな?と予想するのですが、アマチュア無線やられている方いかがでしょうか?もし予想が合っていたら、終盤と避難作戦の頭脳としててっしーが活躍したのが色々理解できます。

 

家の位置関係

てっしーの部屋から外を見ると宮水神社が見えます。描画から察するに湖から宮水家を見たとして、勅使河原家は右側にあるようです。8回目の投稿で触れた家の位置関係はおおよそ予想通りだったようです。良かった〜〜〜。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

 

お祭りの儀式

所変わって宮水神社、お囃子に合わせて三葉と四葉が儀式の舞を舞っています。手に持っている鈴と頭に付けている飾りをよく見ると、龍をモチーフにしたデザインのようです。龍でピンとくるのは、口噛み酒を飲んだ後のシーンです。彗星の軌道がまるで龍のように描写されています。儀式では正に口噛み酒を作る場なので、何か関連がありそうです。

そんな儀式を見ているさやちん、てっしーが合流します。「よぉ」という挨拶に「よぉ」と返すさやちん、グッドです。

 

今回のまとめ

 ・宮水家と勅使河原家の位置関係はおおよそ予想通り。

・儀式の飾りは彗星と関連があるかもしれない。

 

 

 

 

 

14. 父親で悩める子どもたち(12:51〜14:01)

一葉さんの昔話から、勅使河原父と宮水父の「腐敗の匂い」がするシーンまで。

 

今回のポイント

ビールはプレモルが美味い。

 

繭五郎の大火

草履屋さんだった繭五郎さん宅で火災が発生し、一帯が丸焼けになった事象。繭五郎さん中々災難です。軽く眺めただけですが、人名がつく歴史的火災は無さそうなのでホント繭五郎さん災難。四葉も同情しちゃっています。

火災の年表 - Wikipedia

この段階では、とりあえず繭五郎さんが火災を発生させてしまったということを押さえておきます。いずれ繭五郎さんは再登場しますので、詳しいことはその時に。

 

意味は分からなくなり形だけが残ること、祭り以外にも現実で多くある印象です。なぜそんなルールができたのか、なぜこのオブジェが存在するのか等。伝統は消してはいけないという一葉さんの一言は、なんとも日本的な印象です。個人的には良い伝統は残って欲しいですし、悪しき伝統は消えて欲しいと思ったりします。

 

父親の政界進出

伝統は消えてはいけない、しかし宮水父は神職から離れて政治の世界に入ります。一葉さん息子に対して大怒り。

さらっと流れてしまうため初見では宮水父は一葉さんの息子と捉えてしまいますが、後々分かりますが婿養子のようです。一体どんな経緯で宮水家に来て、離れたのか…まだ読んでないのですが小説版アナザーサイドに書かれているとの噂がありますがどうなんでしょうか?

君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)

 

お寿司食べたい

所変わって勅使河原家、勅使河原父と宮水父が選挙に関わる話をしながらお酒飲んでお寿司食べてます。お寿司羨ましい。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

どうやら角入と坂上という地区の票は安泰のようです。この地区は、終盤に避難指示が出た時に避難区域として読まれる地域です。もしかしたらそのための伏線として先に地区名を出していたのかもしれません。

 

そんな話を障子越しに聞くてっしー、ボソッと「腐敗の匂いがする」と一言。朝の選挙演説といいこのシーンといい、あまり父親に良い印象を持っていないようです。

ちなみにこの日のおかずは唐揚げ。食べたい。プレモルwith唐揚げ。てっしーは未成年なので麦茶。

 

今回のまとめ

・繭五郎さんかわいそう。

・ビールはプレモル

 

 

君の名は。

君の名は。

 
君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)
 

 

13. 今の当たり前はいつまで当たり前であり続けるのか(11:49〜12:51)

カフェでの会話の続きから、一葉さんの昔話直前まで。

 

今回のポイント

個人的序盤最大のフラグ。

 

将来のお話

ふと思いついたように、さやちんがてっしーに問いかけます。高校卒業したらどうするか、と。てっしーは問いに対し、普通にこの町でずっと暮らしていくと思うと答えます。何事もなく平穏に過ごしたらそういう将来になるかもしれませんし、後で登場する勅使河原父はthe・頑固親父のような方で、息子に仕事を継がせようとしているのではないかとも予想できます。

しかしこの返答、作品を初めて見る人には何事もない一言ですが、2回目以降に見る人は、凄まじく意味ありげな一言に感じると思います。この1ヶ月後、ずっと暮らしていく筈のこの町が消えるわけですから。てっしーの返答の後、町が消えることを暗示するかのようにカメラがスーッと上がって糸守湖を映します。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

何気ないシーンですが、個人的には作品中で最大級のフラグ・伏線だと思います(10回目の投稿で触れた和歌も相当ですが)。

 

糸の声を聞きましょう

カフェ(?)に寄らずに帰宅した三葉を含む宮水家の皆さんは組紐を作っているようです。組紐を作るための道具(?)は、一葉さんが使っている織物の機械のような道具や三葉が使っている小型の道具があるようです。組紐のお店のwebページに三葉が使う道具の写真が掲載されていましたのでリンクを貼らせていただきます。

組紐とは | 昇苑くみひも

 

四葉組紐を作る工程をやらせてもらえずご不満な様子。まずは「糸の声を聞く」ことからだそうです。要するに集中しろとのことですが、中々哲学的な考え方は比較的現実を見ていそうな印象(※個人の感想です)な四葉には難しそうで項垂れてしまいます。

一葉さんによると、紐には糸守1000年の歴史があるようです。そんな前置きの後に始まる昔話は200年前の話。三葉の反応からするに、度々話されている昔話のようです。そんな昔話はまた次回。

 

今回のまとめ

・てっしーによる最大級のフラグ。

四葉は糸の声を聞かなければいけないのでご不満の様子。

 

 

 

 

 

12. 一挙公開!糸守町の悪いとこ!(10:56〜11:49)

ここがダメだよ糸守町。

 

今回のポイント

下校時の背景と進行方向。

 

糸守町の悪い点を一挙紹介

 三葉とさやちんによる糸守町紹介(ダメな所編)です。

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©︎2016「君の名は。」製作委員会

電車は2時間に1本、逃したら大変そうです。その話をしている線路の風景は後ほど再度登場します。線路は東京へ行く為の経路の一つ、という解釈を私はしますが、この話はきっと後日するかしないか。。。

コンビニは9時に閉まるのは、○ブン○○ブンよりも早いですね。店舗の入り口に貼られた「天然酵母パン」は自家製なのでしょうか?自然界に存在する酵母でパンを発酵させるパンなので、大量生産には向かないと思われます。個人経営のコンビニだったり、近所のパン屋さんのパンを売ってたりするのかなぁと想像します。

本屋や歯医者はないのにスナックは2件あるそうです。スナックの名はマザーと割愛。何か省略してしまったことを示しているのでしょうか。例えば三葉の母上の二葉さんについてのお話とか?この辺は勝手な妄想です。

 

さて、下校時に3人が進む方向は基本的に右から左、且つ背景に山が映っています。下校風景なので過去側(右)から未来側(左)に向かうのは問題ありません。また背景に山が映っているということは湖側から3人を見ていることになります。ここで7回目の投稿で触れたことを思い出すと、登校時も右から左に向かい且つ背景に山が映っています。このことから、3人の登校時に通る道と下校時に通る道は異なり、登下校で糸守湖を反時計回りで一周していると推測します。反時計回りということは時計で考えると過去に遡る方向ですが、映像的には未来に向かう方向に進んでいます。う〜ん、難しい………。

 

かふぇに行きましょう!

雇用も無く、嫁も来ず、日照時間も短く、糸守町はひたすらダメ出しされています。この時三葉は手を顔に当てて落胆の表情を見せますが、可愛い。…そんなダメ出しに痺れを切らしたてっしー、声を荒げます。しかし他2人は「何よ」と平然と対応しています。糸守町へのダメ出しは自虐でもネタでもなく、本心なのでしょう。

そんな2人に最後の切り札の如くてっしーは提案をします。カフェに行かないか?と。この時の女子2人の表情、結構違います。三葉は笑顔要素が強めです。東京に強い憧れを持っているようなので、カフェに行けることで都会生活に近づけると思ったのだと想像します。一方さやちんは驚き要素強めな表情です。散々糸守町にダメ出ししているので、カフェなどというものが糸守町に存在するとは微塵も思っていなかったのでしょう。喜びと驚き、二つの感情の大小が2人の表情の差を生じさせたのだと思います。

 

かふぇに来た

宮守バス亭横、カフェという名の自動販売機。やはりカフェは糸守町に無く、三葉は帰ってしまったようです。カフェに行けると期待しただけに事実を知った時は結構落ち込んでしまったような気がします。

ここで気になるのはお犬様の登場です。このお犬様、終盤のここぞなタイミングにも出てきているのを踏まえると何かしらの象徴ではないかと思うところです。思うのですが…分からない…。何かしら予想や心当たりある方教えてくださいm(._.)m

 

今回のまとめ

・通学路が行きと帰りで異なる。

・かふぇに行きたいが糸守町に存在しない。

・犬。